あけおめ!ことよろ!│西山繭子の「女子力って何ですか?」

西山繭子の「女子力って何ですか?」

Writer

西山繭子

#090

あけおめ!ことよろ!

2018-01-08 12:51:00

 今回のタイトルにしたこの挨拶、大嫌いです。美しき日本のお正月なのだから「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」って普通に言いなさい!と思うのは、私が今月で40歳になるおばさんだからでしょうか。と思っていたら、私よりも13歳も年上のおじさんから「あけおめ!ことよろ!」とメールがきたので、どうやら年齢の問題ではないようです。もちろん、そんなメールには返信しません。というわけで、気を取り直して、TV&smile読者の皆様、あけおめ!ことよろ!

 今日は1月3日、三が日の最終日であります。そんな時に原稿を書いている私って本当に偉いですね。どうしてこんな良い子に年末ジャンボが当たらないのか不思議でしかたありません。ちなみに以前、宝くじで1等を当てる確率は、雷に当たって死ぬ確率よりも低いと聞いたことがあります。その時に「ええ!宝くじってそんなに当たらないの!?」ではなく「ええ!雷に当たって死ぬ人ってそんなにいるの!?」と驚いた私は、どこまでも女子力の高いポジティブガールなのであります。40歳だけど、ガールだお。そんな私の年末年始は、昨年と同様(第66回『ハッピーニューパンツ』参照)、特に代わり映えはありませんでした。まずは大晦日。前回のすき焼きは匂いの件があったため、今回はシンプルにステーキを焼くだけにしました。2017年もたくさんお世話になったスーパーオオゼキへと行くと、たくさんの人、人、人。年末のスーパーって活気があって好きだなあ。その一角に、さらにたくさんのマダムたちが群がっているところがあり、ひょっとしてヨン様でもいるのだろうかと思って近づいて行くと、その先にあったのは牛肉でした。恐るべしギュウ様。私もマダムたちと押し合い圧し合い、霜降り肉をゲットいたしました。レジの女の子に「良いお年を!」と笑顔で言われ、ああ、やっぱり日本の大晦日って最高だなと喜びをかみしめていたのですが、今考えたら、2017年私が最後に言葉を交わしたのは紛れもなく彼女で、もう親友って呼んじゃうかなと思っています。大掃除などの雑務は全て翌日までに済ませていたので、早々にお風呂も入って紅白歌合戦にスタンバイ。ここ数年、紅白歌合戦でその年の流行りを知るみたいなところがあります。「今年大ブレークの~」と紹介される審査員を初めて知ったり、噂は聞いていたけどブルゾンちえみのネタを初めて見たりと、もうおばあちゃんっぽさ甚だしい私なのです。ちなみに私の姉は何年か前に紅白出場者一覧を見て「このmiwaってのは、美輪明宏のこと?」と訊いてきました。それよりはマシかもしれませんね。年明けになってから今回の紅白歌合戦の視聴率がワースト3位と出ていましたが、お仕事の人はさておき、大晦日に家で紅白を見る以外に何かやることがあるんでしょうか?私には思い当たりません。外でカウントダウンとか私からしたら狂気の沙汰ですよ。大人なんだから、数ぐらい一人で数えられるだろうに。と、そんなこんなで私はステーキを食べて、年越しそばを食べて、お腹いっぱいのまま0時5分に就寝。元旦は通常運転の早起きモードで初詣へ。昨年、恋みくじで失敗をしたので今年は普通のおみくじにしました。運勢は末吉で、結婚は『焦るな』ということでした。私の同級生(同じく独身)は、昨年お父さんを亡くしたのですが、そのお父さんが亡くなる前に彼女の結婚に対して「ここまできたら焦るな」と言ったそうです。うん、確かに。ここまできたら、焦ったところで意味がない。今年も独身を貫く決心をかため神社をあとにした西山繭子であります。昨年はコラムのタイトルにもあったように、初売りではニューパンツをゲットすべくデューブルベの福袋に並んだのですが、今年は価格が値上がりしたために見送ることにしました。クローゼットにパンツばっかり増えちゃうしね。ということで今年はずっと気になっていたチャコットの福袋を買ってみることにしました。知らない方のために説明しますと、チャコットというのは日本を代表するバレエ用品のお店でございます。初心者からプロまでバレエを愛する人ならば必ずお世話になっているであろうチャコット。レオタード等のウェアのデザインと品質は素晴らしく、それだけにお値段もやや張ります。福袋は数年前から気になってはいたのですが、絶対に自分が似合わないフリフリピンクのレオタードとか入っていたら嫌だしなあと手を出していませんでした。しかし今年は30代最後のお正月!何事もチャレンジ!もしフリフリピンクが入っていても、それはそれでOK!女子力高そうだし、着てみたら意外に似合うかもしれないしね!ということで1万円の福袋を購入。家に持ち帰り、どきどきしながら開封すると、そこにはキラキラと輝く宝の山がありました。「きゃー!素敵―!」と早速、家でファッションショー。手持ちのウェアと合わせてみたり、トウシューズまで出してポーズをとってみたりと色々やっていたら、おかげさまで新年早々風邪をひきました。ああ、2018年も結局そんなスタートになってしまいました。みなさん、こんな私ですが今年もどうぞよろしくお願いいたします!

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西山繭子さんINFORMATION

日本の女優、作家。東京都出身。
大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。
テレビドラマを始め、女優として活動。
最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。
著書に『色鉛筆専門店』『しょーとほーぷ』『ワクちん』『バンクーバーの朝日』などがある。

オフィシャルサイト→FLaMme official website